<テニス:マスターズ・モンテカルロ大会>◇18日◇モナコ・モンテカルロ

 最後は地力でねじ伏せた。錦織圭(日清食品)は強風と元世界12位の30歳、ポールアンリ・マチュー(フランス)の老練なプレーに手を焼いたが、2試合連続のストレート勝ちで16強入り。「苦しい戦いの中でしっかりボールを入れることができたのが勝因」と胸を張った。

 第1セットはサーブが決まらず、マチューの正確なバックハンドに苦しんだ。第6ゲームで3度もブレークポイントを握られたが、粘りのプレーでキープすると、第7ゲームで逆にブレークに成功。このセットを6-4で先取し、勢いづいた第2セットも押し切った。

 18日はロンドン五輪100日前。北京五輪は1回戦で敗退したが、この4年で飛躍的に成長した。「昨年の終わりくらいからいいプレーをしているし、五輪に向けても自信を持っている」。全仏オープン、ウィンブルドン選手権と続く欧州シーズンを締めくくる舞台を大きな目標に掲げる。

 その欧州での今季初戦で8強入りが懸かる次の相手はベルディハ。世界ランク7位の強敵に挑むが、昨年のスイス室内1回戦で破るなど、過去2戦2勝と相性がいい。「クレーで対戦したことはないけど、チャンスを生かして頑張りたい」と意気込んだ。