大麻入りのたばこ1本を隠し持っていたとして、警視庁組織犯罪対策5課は18日、大麻取締法違反(所持)の疑いで、ロシア出身の大相撲幕内力士若ノ鵬寿則容疑者(20=本名・ガグロエフ・ソスラン・アレキサンドロビッチ)を逮捕した。

 若ノ鵬容疑者は7月の名古屋場所では西前頭筆頭。日本相撲協会によると現役関取(十両以上)の逮捕は初めてという。

 若ノ鵬容疑者は容疑を認め「六本木で外国人からもらった」と供述しているという。同課は自宅から大麻の吸引具を押収しており、常習的に大麻を吸っていた疑いもあるとみて調べる。

 調べでは、若ノ鵬容疑者は6月24日午後1時ごろ、東京都墨田区錦糸1丁目のJR錦糸町駅近くの路上周辺で、大麻を含む乾燥植物片0・368グラムが入ったたばこ1本を所持した疑い。当時は19歳だった。

 若ノ鵬容疑者は6月24日に、錦糸町駅近くで財布を落とした。財布はこの日のうちに交番に届けられたが、中に入っていたロシア製のたばこから大麻特有のにおいがしたため、警視庁が成分を鑑定していた。

 財布の中には、外国人登録証もあり、若ノ鵬容疑者が特定されたという。

 若ノ鵬容疑者は間垣部屋所属。ロシア・北オセチア共和国出身で、2005年の春場所が初土俵。07年の九州場所で、昭和以降では6番目の若さとなる19歳3カ月で新入幕を果たした。ことし名古屋場所までの成績は131勝81敗。