同じ戦力で戦うことができた阪神、出来なかった巨人。それが今シーズンの両軍における差だった。菅野が抜け、投打の中心が離脱した巨人に対し、シーズンを通して主力を欠くことなく、同じメンバーで戦った阪神の力勝ちだ。
巨人は“空中戦”で勝ってきたチームで、岡本不在でオーダーを組むのにも苦労し、選手層の薄さを露呈した。一方阪神は、1、2番が機能し、クリーンアップが固定されたから、深刻にやりくりを考える必要はなかった。
巨人は「4番」がいなかったが、そこにドンと座った阪神佐藤輝の成長は大きかった。周囲が彼を引っ張ったといった見方もあるが、わたしはそうは思わなかった。3番森下、5番大山は、4番佐藤輝によって引っ張られた。
対巨人の最終戦に先発した高橋は、前から言っているように、チーム内でもっともレベルが高い、球質の良いストレートを投げるピッチャーだと思っている。その良質なストレートを生かすには、もっと“高め”を使うべきだ。
投手が低めを意識して投げるのは、基本中の基本といえる。だが高橋の場合は、高低でも幅広い勝負ができる抜群のストレートを持っているわけで、キャッチャーの坂本もそれを生かさない手はない。
3点を追う1回2死から、巨人中山に満塁本塁打を許した初球は、低めを狙ったが、それが高めにいったストレートだからやられている。高橋が真っ向から投げる“高め”はそう打たれることはないはずだ。
CSの先発は、村上、才木に、大竹、高橋、伊藤将の5人がそろう。もつれるケースがあれば、第1戦の先発を投入するだろう。大竹をいかに起用するかがポイントとみている。(日刊スポーツ評論家)




