オリックスが首位を走る要因は何か。打線のつながりが、現状のパ・リーグでは一番あると思う。日本ハム戦は、その象徴的な試合となった。4点差の2回にはシーモアが2ラン、5回にも森友が2ラン。6回には宗が同点3ランと1発攻勢をかけた。そして1点差の8回には、2死満塁から5番中川が逆転3点三塁打を放って、乱打戦に決着をつけた。

捕手目線でいえば、1番渡部から6番森友までは気が抜けない打線。誰かが不調なら、誰かがカバーするという、良い連鎖反応が起きている。とにかく打ち勝つ、そんな思いがチームに浸透しているように感じる。ベンチもその方針を貫いている。

2回、シーモアの2ランで2点差とし、なお無死一、二塁で1番渡部には強行策で空振り三振。6回にも無死一、二塁で初球を左飛。8回には無死一塁から初球にバントの構えを見せたが、送りバントさせず空振り三振に倒れた。チーム貢献度を示すOPS(出塁率+長打率)が1・026と驚異的な数字で勢いがある選手。送りバントやセーフティーバントなどの作戦も考えられたが、ベンチは徹底してバッティングを指示。結果は走者を進めることもできず、単調な攻撃で流れが変わってもおかしくなかったが、後続の打者がカバーした。

失敗を結果論にさせないところに、現状のオリックスの強さがある。ヤクルト池山監督がバントをさせない戦法で開幕から好調だが、オリックスには打ち勝たないといけない事情がある。この試合も開幕から4連勝中と好調だった先発のエスピノーザが、3回途中6失点でKOされた。

投手陣のチーム防御率は29試合で122失点、防御率3・98はリーグワーストだ。この数字で首位にいるのだから、いかに打線が頑張っているのかわかる。ただ、打線の勢いがずっと続くとは限らない。そうなった時に、どういう手を打っていくのか。首位を走っていくためには、投手陣の再整備や、状況によっては機動力など、策を講じる必要が出てくると思う。(日刊スポーツ評論家)

日本ハム対オリックス 6回表オリックス1死一、二塁、3点本塁打を放つ宗佑磨(撮影・黒川智章)
日本ハム対オリックス 6回表オリックス1死一、二塁、3点本塁打を放つ宗佑磨(撮影・黒川智章)
日本ハム対オリックス 5回表オリックス2死一塁、2点本塁打を放つ森友哉(撮影・黒川智章)
日本ハム対オリックス 5回表オリックス2死一塁、2点本塁打を放つ森友哉(撮影・黒川智章)
日本ハム対オリックス 2回表オリックス無死一塁、2点本塁打を放つシーモア(撮影・黒川智章)
日本ハム対オリックス 2回表オリックス無死一塁、2点本塁打を放つシーモア(撮影・黒川智章)