<オリックス4-10ソフトバンク>◇23日◇宮崎市清武SOKKENスタジアム

ソフトバンク周東佑京内野手(24)が今季初の対外試合となるオリックスとのオープン戦(宮崎・清武)に1番二塁でスタメン出場。

1打席目から右越え三塁打、右越え3ラン、右前安打と快音を連発した。サイクル安打はならなかったが、5打数3安打3打点の大暴れ。昨年のプレミア12で快足で世界に衝撃を与えた男が、今年は打撃開眼で東京オリンピック(五輪)切符をたぐり寄せる。

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ソフトバンク周東には、ひそかな目標が2つある。「グラシアルになりたいんですよ」。体作りに励んでいた今オフの自主トレで、そうつぶやいた。内外野守れて、長打力もあって足も速い。フィジカル的にも頑丈なキューバ助っ人に憧れている。

そしてもう1つは「本多さんみたいな二塁手になりたい」という夢だ。本多内野守備走塁コーチの現役時代に「一番テレビで見ていた。強いホークスを支えていたのが本多コーチでした」。昨年は走塁面で多くのアドバイスをもらった。今キャンプは牧原同様、守備面での指導も受けている。17日の紅白戦で一塁送球がワンバウンドになり併殺が成立せず失策がついた。第1打席でその日両チーム唯一の打点を挙げていたが、試合後に笑みはなかった。「もう二塁は無理ッス」。そう言いながら、紅白戦後は本多コーチとの「特守」で徹底して併殺時の一塁送球を反復した。本多コーチからすれば「もっと練習しないといけない。レギュラーのレベルではない」と手厳しい。目標であるコーチに認めてもらうまで、周東のチャレンジは終わることがない。【ソフトバンク担当 浦田由紀夫】

ソフトバンク・グラシアルと現役時代の本多コーチ
ソフトバンク・グラシアルと現役時代の本多コーチ