韓国キウムからポスティングシステムでメジャーを目指した金慧成内野手(26)がドジャース入団を選んだのは、大谷翔平投手(30)の存在が大きかった。まだ球団を決めていなかった時期にロサンゼルスで大谷と直接会い、さまざまなアドバイスをもらった。大谷と一緒に世界一を目指すためにより条件の高いオファーを蹴ってド軍入りを決めたと、韓国メディアのインタビューで語っている。

7日、マリナーズ戦、ベンチに迎えられ、笑顔を見せるドジャース金慧成(AP)
7日、マリナーズ戦、ベンチに迎えられ、笑顔を見せるドジャース金慧成(AP)

俊足好打で、韓国プロ野球では8シーズンプレーし、遊撃手と二塁手でゴールデングラブ賞を4度受賞。23年には韓国リーグで3位となる打率3割3分5厘をマークした。だが、キャンプでチームに合流し、最初に周囲の目をくぎ付けにしたのは、その肉体だったという。デーブ・ロバーツ監督は「想像よりはるかに強靱(きょうじん)な肉体をしている」と驚き、ベテラン一塁手フリーマンは「スピードがあり、運動能力が高い。体脂肪率がチームで一番低いと聞いたよ」と話していた。

もちろん大きな期待がかかるのは、やはり名手の呼び声が高いその守備だ。ロバーツ監督は「彼は守備だけでチームを勝利に導くことができる選手。あとは開幕までにどのようにアジャストしていくか。なんでも覚えるのが早く、すぐに修正する能力もある」と称賛し、開幕前のオープン戦で二塁、三塁と中堅で試す方針を示した。金慧成は韓国では左翼で計44試合に出場した経験はあるが中堅は一度も守ったことがなく、今季は新たなポジション習得をしながらのメジャーという大舞台挑戦となる。

そんな中で顔なじみの先輩がいることは、金慧成にとって心強い。韓国生まれの母を持ち23年WBCの韓国代表でチームメートだったエドマンだ。二塁手としてゴールドグラブ賞受賞経験のあるエドマンは遊撃、三塁、中堅、右翼も含めメジャーで内外野5ポジションをこなせるため、いい手本になる。エドマンも「WBCで数週間、代表チームで一緒にプレーして楽しかったし、また一緒になれてうれしい。一緒にいい練習ができれば」と話している。

金慧成の年度別KBO成績
金慧成の年度別KBO成績

一緒に内野を守るチームメートからも、歓迎を受けている。今季、本格的に遊撃に転向するベッツは「キムはナイスガイだよ。すぐにチームにも溶け込んだ。野球が大好きなんだというのが分かった。メジャーでもいい選手になると思う」と期待し、ベテラン内野手のロハスは「キムはメジャーでもゴールドグラブ賞に選出される実力がある。その中の最高峰のプラチナグラブ賞だって獲得できるよ。ゲッツーを取るのも非常にスムーズだし本当に身体能力が高い」と称賛した。

あとは打撃でメジャーに適応できるかどうか。入団してからスイングの修正に取り組んでおり「新たな環境の中で野球をやるのは、簡単なことではない。でもアジャストに成功したときは、何よりも最高の気分になれる。このチームで厳しいチャレンジに挑みたい」と上を目指し、励んでいる。【水次祥子】

◆金慧成(キム・ヘソン)1999年1月27日、韓国・高陽市生まれ。東山高から17年2次ドラフト1巡目でネクセン(現キウム)入団。20年5月30日サイクル安打。21年盗塁王。21年に遊撃手で、22~24年は二塁手でKBOゴールデングラブ賞受賞。21年東京五輪、23年WBC代表。今季年俸283万ドル(約4億2500万円)。170センチ、79キロ。右投げ左打ち。