千葉県高野連は22日、千葉市内で臨時の理事会を開き、中止となった夏の全国高校野球選手権大会の代替となる千葉県独自の大会を8月に開催すると発表した。

球場の確保、部活動の活動状況等を検討した上で、現状では日程を確定できないとし、内容も今後、高野連から発表されるガイドラインに沿った形で検討する。

渡辺範夫会長(59)は「子供たちの心情を考えると何らかのことをやってあげたい。何もしないという選択肢はありませんでした」と前向きな検討を明かした。

千葉県は6月1日に学校を再開し分散登校に。順調にいけば6月15日から時差登校と、部活動の再開へ向かっていくものと見られる。しかし今後、再び感染状況が拡大することも考えられるため、予定通りに部活動が実施されるかは、いまだ見えていない。現状においては、すべてを見極め8月に入り可能な日程を決めていく。

20日、甲子園中止が決まった翌日、千葉県高校野球連盟の事務所には「選手のための大会を開催して欲しい」「何とか選手にいい思い出を」など、現役選手、保護者、そして一般の野球ファンから多くの意見が寄せられ、朝から電話が鳴りっぱなしだったという。渡辺会長は「甲子園という目標の実現に向けて頑張ってきた。その夏がなくなってしまった。それに代わるものはない、と思います。ただ(代替試合で)一緒にやってきた仲間たちと野球をすることで、3年生部員のひとつの集大成にして欲しいと思っています」と選手を思いやった。

なお、秋季高校野球大会予選は予定通り8月20日から開催の予定で、代替の大会についても秋季大会に影響のないように日程を組む予定だという。