智弁学園(奈良)は交流試合で完全燃焼する。小坂将商監督(42)は「まさか試合をさせてもらえるとは思っていなかった。1試合やらせてもらえる。区切りになる。うれしいし、感謝しています」と話した。

3月のセンバツが中止になったときは「夏、頑張るぞ」と前を向かせたが夏の甲子園の中止が決まると泣いた選手もいたという。3年生は一時活動休止。6月に入ってから全体練習を再開した。奈良県高野連は7月11日から独自大会実施を発表。最後の夏となる3年生で1試合を戦う方針だ。

交流試合は、昨秋近畿大会で4強入りでセンバツ切符をたぐり寄せたメンバーで戦う。「3年生、2年生で勝ち取ったモノです」と小坂監督。高校通算21本塁打の前川(まえがわ)右京外野手(2年)が主軸の強力打線で勝負する。朗報を伝え聞いた選手は「最初はぽかんとしていた」(小坂監督)という。主将の白石陸外野手(3年)がまとめたチームで全力を尽くす。