能代松陽(秋田1位)は学法石川(福島2位)との死闘を制し、17年以来の4強入り。5-5で迎えた延長12回、7番森岡大智投手(2年)がサヨナラ打を放ち、接戦に終止符を打った。
勝てばセンバツ出場がほぼ当確となる決勝進出をかけ今日14日、準決勝が行われる。
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打った瞬間、森岡は確信した。「抜けると思った」。歓喜の能代松陽ナインが一斉にベンチを飛び出す。サヨナラ打のヒーローは、二塁ベースを蹴ったところで右手こぶしを突き上げた。「人生初のサヨナラ打。率直にうれしい」。自らのバットで重要な一戦にピリオドを打ち、チームを5年ぶりの準決勝へ導いた。
無欲の勝負強さだった。5-5の延長12回2死二塁。「『自分が決めよう』といった気持ちはなかった」。フラットな気持ちでバットを構えた初球。外角高めの直球を逃さず痛打。打球は右中間を真っ二つに破った。「初球の真っすぐを狙っていた」と狙い澄ました一打だった。
投げてはエースとして、最後までマウンドに立ち続けた。12回で154球、11安打5失点(自責4)の力投。初回にいきなり打者一巡の猛攻で3失点したが、2回以降はきっちり修正。配球の組み立てを見直すなど、回を追うごとに調子が上がっていった。1点も与えない覚悟で、9回から延長12回までは打者12人を完全に抑え込んだ。「緩急をつけながら投げられた」と胸を張った。
来春センバツ出場を占う大一番に臨む。準決勝は夏の甲子園優勝校、仙台育英(宮城2位)と激突する。「疲労があってもなくても、自分が投げて勝つしかないと思っている」と強い決意をにじませた。決勝進出となれば、春の聖地切符はほぼ確実。同校初となる2季連続甲子園出場に大きく前進する。劇的決着の勢いそのまま、最大の正念場へと向かう。【佐藤究】
◆学法石川(福島2位) 9回を終えて5-5、延長12回に及ぶ激戦も、勝利にはあと1歩及ばなかった。佐々木順一朗監督(62)は「悔しいですね…」と言葉を絞り出した。本郷翔大主将(2年)は「打つ方も守る方も気持ちで相手に上回られたと思います。厳しい冬にしていきたいです」と振り返り、来年の春夏に向けてレベルアップを誓った。

