日刊スポーツ高校野球特集の2回目は「ピカイチ野手編」。

京都翔英・小笠原蒼(そう)内野手(3年)は長打力が自慢で「宇治のゴジラ」の異名を持つ。恵まれた体格から高校通算27本塁打を放ち、投手としても能力が高い。チームを7年ぶりの甲子園に導き、プロの世界の扉を開く。

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高校通算27本塁打の「宇治のゴジラ」は中学時代に訪れた聖地で反骨心が芽生えた。18年に根尾昂、藤原恭大を擁して春夏連覇した大阪桐蔭。小笠原は憧れの最強チームを生で観戦。それが京都翔英進学の決断材料になった。「強いところに入るより、強いところに勝つほうがいい。甲子園で大阪桐蔭を倒したい」。

180センチ、95キロのがっちりした体格から鋭いスイングを繰り出す。左のスラッガーは、長打力と選球眼が持ち味で、研究熱心だ。「ちっちゃい時から負けず嫌い。打てなかったコースを打ったり、いいときと悪いときの動画を比べて考えたり」。最後の夏に向け、ベストのスイングを追求している。「浅野翔吾さんもやっていた小さい穴の開いたボールを振る練習を仲間に飽きるまで投げてもらってます」。高松商からドラフト1位で巨人に進んだスラッガーの練習法を取り入れるなど貪欲に学んでいる。

強肩で投手としても勝利に貢献する二刀流。旺盛な食欲がパワフルなプレーを生む。「中学時代は回転ずしで1度に40皿食べました」。お気に入りは“たけのこの里”。「今はお菓子が禁止ですが、禁止になる前はスーパーの売り場の10箱入った1ケースごと買って、試合前や試合の結果が良ければ試合後も食べたり」。愛らしい主砲は聖地での勝利とプロの世界を目指す。「甲子園で校歌を歌いたい。中学時代の知り合いに享栄の東松(とうまつ)快征がいて活躍を記事で見てて刺激になっています。東松も自分もプロ1本なので」。白い歯を光らせたゴジラの夏が始まる。【中島麗】

◆小笠原蒼(おがさわら・そう)2005年(平17)10月20日生まれ、愛知県豊田市出身。小学1年時に山之手少年野球クラブで野球を始め、竜神中時代は「愛知港ボーイズ」に所属。高校1年秋から背番号13でベンチ入り。2年秋に背番号3。遠投100メートル、50メートル走6秒8。180センチ、95キロ。右投げ左打ち。