今夏甲子園8強の花巻東が盛岡大付との強豪校対決で初戦敗退し、センバツ出場が絶望的となった。

野手陣は高校通算140本塁打の佐々木麟太郎内野手(3年)らが抜け、甲子園メンバーは簗田(やなた)蒼汰内野手(2年)以外総入れ替え。投手陣は聖地で登板した小松龍一(2年)と葛西陸(2年)が残るが、この日は両投手含む4人の継投で計7失点。佐々木洋監督は「小松が本来の調子ではなく、ちょっと失点が多くて、ピッチャーで守りきれなかったところが1番の敗因だったかなと思います」と振り返った。

初回に2点を先制される立ち上がり。2回に適時失策で1点を返すと、3回1死一、三塁から3番藤原凛人外野手(2年)が左犠飛を決めて同点とした。しかし、5回1死満塁から押し出し四球で勝ち越されると、後続にも2点適時打を浴びてリードを3点に広げられる。6回に佐藤謙成外野手(1年)の左前適時打などで2点を返して反撃も、その裏に2点を奪われて再び突き放された。8、9回に2点を追加したが、わずかに及ばなかった。

今夏甲子園上位勢では、優勝した慶応(神奈川)、準優勝の仙台育英(宮城)、4強の土浦日大(茨城)のセンバツ出場がすでに絶望的となっていたが、岩手でも秋3連覇を狙った花巻東が初戦敗退という波乱が起こった。

主将の村上太一外野手(2年)は「悔しいの一言です」と話した上で、今後に向けては「この負けを絶対に忘れず、個々の弱さが出て負けて長い冬になるので、ちょっと時間がかかると思いますが、前を向いて夏に甲子園に行けるように頑張りたいと思います」と力を込めた。