阪神西岡剛内野手(33)が3安打猛打賞とスタメン起用に応えた。前日7日の今季初先発だった中日戦は4打数無安打。この日も打てなければ再びチャンスは遠ざかる。金本監督の期待にバットで応えた。「昨日の結果で今日使ってもらって、すごい意気に感じています」と話した。

 今季9打席目で待望の初安打だ。6回、中日笠原の真ん中低めの真っすぐに腰を落としながらバットを振り、左翼線二塁打。勢いは止まらない。3点差に迫っていた7回2死一、二塁。又吉が投じた外角低めの変化球を左翼線に落とし、快足を飛ばして連続二塁打。今季初タイムリーを放つと、小さく拳を突き上げ、喜びを爆発させた。最終回も左前打を放ち、3安打の固め打ち。打率も2割7分3厘まで上昇させた。

 この日は5回途中から、12年オフに阪神入団以来、初めて遊撃守備についた。オープン戦では左翼も守り、ユーティリティープレーヤーとして期待は高い。前日7日中日戦のスタメン起用について、金本監督は「モチベーションもありますし、状態もいいと踏んでいたので。ちょっと起爆剤にと思って使った」と話していた。この日は敗れたが、思惑通りの働きを見せた。

 「チームが勝てなかったので残念です」。試合後の西岡の表情は晴れなかったが、次戦に向けて「チャンスがあれば全力でやるだけです」と前を向いた。【古財稜明】