待望の超人が帰ってくる。阪神糸井嘉男外野手(37)が4日のヤクルト戦(京セラドーム大阪)からスタメン復帰をすることが2日、確実となった。骨折している右足腓骨(ひこつ)の回復を優先し、7月31日からの中日2連戦を欠場。さらに2日から2日間試合がない利点を生かし、より万全に近い状態で試合に臨めることになりそうだ。

 糸井を欠いたチームは中日相手に2連敗を喫し、自力Vの可能性も消えて単独最下位に転落した。31日の試合はナバーロが来日初の1試合2本の適時打を放ったが、打線がつながらず2点止まり。1日の試合はチャンスを幾度と逃し、終盤に追い上げをみせるも3点差で敗北。この日広島が敗れて自力Vが復活したとはいえ、上位浮上へ打線の活性は大きな課題だ。

 今季の成績も存在の大きさを証明している。打率2割9部4厘、12本塁打、45打点、15盗塁の4部門でチームトップ。一方で、糸井が右足骨折で抹消された7月3日以降、欠場した10試合で1勝9敗と、極端に結果が出てしまっている。攻撃の要の戦列復帰がチームに勢いをもたらすに違いない。

 37歳の誕生日だった7月31日には試合前のフリー打撃を回避したが、1日から再開。状態は上向きつつある。超人が大暴れで打線をけん引し、再浮上を導く8月戦線に期待だ。

 ▼阪神は今季の自力優勝の可能性が復活した。首位広島が阪神戦残り11試合に全敗し他球団に全勝した場合と、阪神が残り56試合に全勝した場合は、最終成績でともに95勝47敗1分けの勝率6割6分9厘と並ぶ。このとき阪神は広島戦に15勝10敗と勝ち越すことになり、セ・リーグの規定により阪神が上位となるため。