ソフトバンク甲斐拓也捕手(26)が育成ドラフト入団野手史上初の2桁本塁打を記録した。1点を追う2回1死。右方向へ高く上がった打球は左翼から右翼へ吹く強風に後押しされるかのようにグングンと伸び、右翼席まで届いた。同点の10号ソロ本塁打に「(2桁本塁打は)たまたまですが、いつも投手を助けたいと思いながら打席に立っているので、結果として本塁打が増えたことは良かったと思います」と冷静に振り返った。

昨季は日本シリーズMVPの活躍も、シーズンは打率2割1分台で7本塁打。今季は自主トレ、春季キャンプから意欲的に振り込み、シーズン中も、試合前の練習や準備で誰よりも忙しく動き回る役割にかかわらず、寸暇を惜しんでバットを握る。球団の捕手で2桁本塁打に達するのは、09年の田上以来10年ぶりだ。

だが7回の守備では、盗塁阻止を試みた二塁送球が悪送球となりピンチを広げた。1死三塁からのバッテリーエラー(記録は暴投)で一時勝ち越しの失点を許した。捕手として、投手を導き失点を減らすことが最大の仕事という自負がある。バットでの活躍も、手放しでは喜べない区切りの1発となった。【山本大地】

▼甲斐が2回に本塁打を放ち、自己最多の10号。育成ドラフトから入団した選手で、シーズン2桁本塁打は初めてとなった。なおソフトバンク捕手の2桁本塁打は、09年田上(26本)以来10年ぶり。