ヤクルトの前ヘッドコーチで日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏(49)が11日、取材のため訪れていたANA BALLPARK浦添で野村克也氏への思いを明かした。

「大恩人です。こうやってこの場にいること自体、野村監督のおかげ以外の何ものでもない」と振り返った。また「亡くなられた奥様の元へ行くのは良かったかもしれない。野球界には必要な方なので、もう少し頑張ってほしかった」と神妙な面持ちで吐露した。

95年のヤクルト入団から4年間、野村監督の指導を受けた。96年9月17日、広島戦でプロ初本塁打を打った試合後、呼ばれた。「褒めてくれるのかなと思ったら『勘違いするなよ』と言われた。最後の最後まで、褒めないんだなと思った。厳しい中に優しさがあった。本当は、優しい方」と思い出を明かした。

野村氏からは「早う監督をせい」と度々言われていたという。「残念ながら(監督をしている)姿を見せられなかった。あまりに突然で気持ちの整理がついていないですが、上から見ておられると思うので、これからもしっかり勉強したいと思います」と話した。