巨人は18日、球団の事業本部所属の嘱託職員(60歳)男性が同日、PCR検査の結果、新型コロナウイルスの陽性と判定され、一般社団法人日本野球機構(NPB)事務局へ報告したことも併せて発表した。

該当職員は、球団のPRなどに使用する写真の撮影を担当しており、チームが個人調整期間となった3月下旬以降は、主に川崎市のジャイアンツ球場で業務をしていた。

該当職員は今月12日朝の検温で38・2度の発熱が確認され、自宅近くの医療機関を受診し「風邪」と診断され、球団の指示で自宅静養していた。だが、その後も平熱を上回る37・1~37・7度の体温が続き、16日朝の検温でも37度だったことから肺のCT検査を受けた。その結果、新型コロナウイルスの感染が疑われると診断され、同日(16日)、PCR検査を実施した。病院から本人に陽性判定の連絡が来たのはこの日(18日)で、保健所からは入院のための自宅待機と健康観察を指示された。同日朝8時の体温は36・5度で、味覚や嗅覚の異状などはないという。

球団によれば、本人が最後にジャイアンツ球場を訪れたのは今月9日で、発熱後は同球場に1度も立ち寄っていない。また保健所に確認した結果、球団内に本人との濃厚接触者にあたる者はいないとの判断を受けているという。

球団としては念のため、発熱が確認された12日朝の時点で、本人が業務をしていた同球場のフロント控室を中心に消毒作業を実施するとともに、勤務状況や同僚との接触状況を調べ、今月5日から発熱までの7日間に「2~3メートル以内で3分以上」の距離にいた職員7人に自宅待機を命じた。選手や監督、コーチ、トレーナー、通訳などチーム付のスタッフとの至近距離の接触はなかったことも確認しているという。

自宅待機を命じた職員7人の健康状態は良好だが、その7人へこの日、さらに1週間の自宅待機を指示した。他の職員に対しても不要不急の外出を控えるなど改めて感染予防の対策を徹底していく。なお、個人調整期間が続くチームについては、トレーニング器具や用具類と練習施設内の徹底消毒など、最大限の感染対策を実施し、引き続き個人調整期間とするという。