巨人が12日、オンライン会見を行い、桑田真澄氏(52)の投手チーフコーチ補佐への就任を発表した。背番号は故藤田元司監督の背負った「73」に決まった。

主な一問一答は以下の通り。

-最初にオファーを受けた時の思いは

桑田氏 ひと言で言うと。本当にうれしかった。そのひと言に尽きる。

-投球術、コントロール。どんな投手を育てていきたいか

桑田氏 我々の時代はたくさん走って、たくさん投げろ。今はテクノロジーの変化で、投げているフォームをコマで見られる。感覚と実際の動きが一致するのが大事。昔はギャップがあった。それをすることで潜在能力を最大限に引き出せる。

-コーチ人事が発表されてからの就任発表。オファーの狙いは

原監督 持論は常に「今日より明日」と思っている。その中で桑田真澄というOBが、野球人として魅力がある人が、ユニホームを着られる環境にある。すべてを知らないが故に逆に興味がある。ユニホームを脱いでからも非常に勉強している。そういう中で大いに自分のものを出して欲しい。ジャイアンツはつなげるというところが非常に重要。90年を歩んで90年を目標に進んでいる。いろんな先輩たちがつないできている。その一端を桑田真澄にも役割として持たせたい。その思いが非常に強い。

-具体的にはコーチ

原監督 ジャイアンツのコーチになった中で相当、犠牲にしてやってくれると思う。宮本チーフコーチの下。その下に桑田真澄がいる。その下に若いコーチ諸君がいる。

-注目選手

桑田氏 すべての選手にまだまだチャンスがある。すべての選手に期待したい。

-大学院での研究

桑田氏 実際の感覚、イメージに科学的根拠の両方を添えて指導をしていきたいなと思います。

-非常に気になるOBがいる。現役から引退してからどこが気になっていたのか?

原監督 野球人として、人間力、生き様という部分においても、私自身も興味がある。私自身も勉強になる人だなと思いました。そういう人をジャイアンツのスタッフに入ってもらって、ジャイアンツをつなげて育てていってもらいたいと思いました。

-これまでに桑田真澄を招聘(しょうへい)するタイミングは複数あったのかなと想像する。このタイミングでのオファーの理由は

原監督 相談したのはオーナーとその前に宮本チーフコーチとも相談した。宮本コーチは大賛成だった。彼の功績は2年間で大きい。少年野球チームを持ったり、野球界に尽力を尽くしている。彼も大賛成だった。12月28日にお話ししたときにオーナーも賛成してくれた。

-15年ぶりに古巣のユニホームに袖を通す。思い、背番号などは

桑田氏 またジャイアンツのユニホームを着られるのはうれしく思っている。背番号73をいただいた。恩師の藤田監督がつけられていた番号。藤田さんにも恥じないように、指導者としてエースになれるように頑張りたい。

-どういう指導者を目指すか。イメージは

桑田氏 指導者としてプロ野球の世界は初めて。コーチ陣のみなさん、担当者から情報を聞いて、選手の課題、チームの課題、どういった強化策が必要か、まずは選手の顔、名前、そして特徴、課題、個性を洗い出すことが大事。そういうものをインプットしてから指導に入っていきたい。

-菅野をどうみているか?

桑田氏 非の打ちどころがない。でも、まだまだ伸びしろがある。メジャーを目指したということで彼の心境はすごく複雑だと思う。1年終わったらまた挑戦してほしい。メジャーのマウンドは素晴らしい。彼にも経験してほしい。これは個人的な意見ですが。

-精神的に求めるものは

原監督 大いに暴れてもらって、同じチームを支えるスタッフの一員に桑田真澄が加わってくれたということが非常に大きい。強い味方、同志が1人加わった。私自身も心強いです。

-現役時代の桑田真澄は

原監督 プレーをしていない桑田真澄という選手を見た時に、なんとも頼りない選手が入ってきたなと。そんなに体も大きくないし、細いし。ひとたびマウンドでボールを投げ、プレーを見ると、こんなに大きな選手はいなかった。小手先で野球をすることがない。全体で体を使って投げる。非常に体を大きく見せる野球人だなと。そのギャップにすごく驚いた。そういうものを今の選手たちに教えてもらいたいなと。まだまだ伸びると。是非伝えて欲しいですね。

-コロナ禍でキャンプをどう過ごしていくか

原監督 昨年は(開幕予定だった)3月19日が最終的に6月20日になった。できれば逆算して、開幕日がしっかりと決まった状態でスタートができればと思っている。しかし、世の中の情勢でなかなか予定通りにいかないというのはあるので指示に従いますが、勝負師というのはある程度の逆算、日程の中でいくというのを監督として望んでいます。

桑田氏 大変なことを乗り越えていくのが真のスポーツだと思っている。原辰徳監督の下、これを乗り越えていきたいと思います。