阪神大卒2年目の村上頌樹投手(23)が3日のシート打撃で好投し、今季初対外試合での“開幕投手”という「イチ」を狙う。8日の日本ハム戦(宜野座)はBIGBOSS新庄監督との注目の一戦となる。「(先発で)投げたい気持ちは強い。明日(3日)、アピールして奪い取れるように」と気合十分だ。3日のシート打撃には先発転向の左腕及川や湯浅、石井、浜地も登板。村上も合わせ5人が登板予定で、ここで投げた投手が8日に向かう流れだ。「開幕投手」は及川との一騎打ちの様相だ。

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先発で飛躍が期待されている村上はブルペンで80球を投げた。矢野監督が真後ろに立ち、密着マーク。指揮官から「その球があったら1軍で3勝くらいするやろ」と声をかけられ、「自分は8勝、10勝します」と言い返した。ルーキーイヤーの昨年は、2軍で3冠を獲得したが、1軍では2度の先発チャンスを生かせず2試合、0勝1敗、防御率16・88だった。「昨年は投げっぷりが物足りない。攻めていく気持ちが感じられなかった。そういうものが出てくれば、結果もついてくる」と、矢野監督は攻めの投球を望んだ。

村上も「監督から強気でいけと言われているので、前面に出してやっていきたい。全員打ち取れるように」と闘志むき出しでマウンドに立つつもりだ。16年春に智弁学園でセンバツ優勝に導いた村上が、対外試合“開幕投手”を足掛かりに、再び甲子園のマウンドで躍動する。【石橋隆雄】

◆村上頌樹(むらかみ・しょうき)1998年(平10)6月25日生まれ、兵庫県出身。小学1年から野球を始め、智弁学園では1年夏、3年春夏と甲子園に出場し、3年春は優勝。東洋大を経て、20年ドラフト5位で阪神入団。1年目は2試合に先発し0勝1敗、防御率16・88だったが、2軍では最多勝(10勝)、最優秀防御率(2・23)、勝率1位(9割9厘)で3冠に輝いた。174センチ、79キロ。右投げ左打ち。