サード争い激化！　ソフトバンク井上朋也内野手（19）が、今季初の実戦となる紅白戦で2安打4打点の猛アピールを見せた。

紅組の「5番三塁」でフル出場。第1打席に大竹耕から右中間への適時三塁打を放つと、第4打席には高橋純の直球を中越え2点適時二塁打。栗原や今宮ら主力も出場するなか、高卒2年目の19歳が最も存在感を示した。試合後も「1軍で開幕を迎える。結果を出さないと落とされるので、結果を出す」と鼻息は荒い。

現状の三塁争いは、ベテラン松田を筆頭に、リチャード、野村大、即戦力ルーキーの野村勇も控える。「競争」がテーマの今キャンプでは、結果を出したものが生き残っていく。井上は「まずは自分のやるべきことをする」と気に留めないが、藤本監督は「内容を踏まえて良かったのは井上。チャンスでしっかり打てている。ああいうところで打ったら目立つよね」絶賛。1軍出場ゼロの若鷹は、ホットコーナー争いのダークホースになりうる。

第3クールの2日目が終わり、井上はA組で奮闘中。昨秋キャンプから継続して王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーからもマンツーマン指導を受ける日々だ。「一番は右手の手のひらではなく、指で（バットを）握るようにと言われてます。感覚的に変わってきました」。「世界の王」も手塩にかけて育てる。1軍メンバーにはゴリラを意味する「ゴリ」という愛称でなじんできた。高校通算50発の大砲候補が、藤本ホークス初実戦の主役だった。【只松憲】