北海道の独立リーグ「北海道フロンティアリーグ」の石狩レッドフェニックスが17日、石狩市内で会見を開き、初代監督に阪神や日本ハムなどでプレーし、昨季までDeNAで打撃コーチを務めた坪井智哉氏(47)が就任することを発表した。坪井新監督は「7年間プレーした北海道は、第2の故郷でもあり、11年ぶりに携わる機会をいただけて感謝しております」とあいさつした。

14年に現役を引退後は、DeNAで打撃コーチを務めてきたが監督は初めて。「これまでは、セ5球団の投手を研究するのが仕事だったので、これからは全部やっていかないといけない」と気を引き締める。「今年はゆっくり外から野球を見るつもりだった」ものの、知人を通して知り合った老田球団代表の熱烈なラブコールに「熱量に押し切られました」とおどけた。「指導するという言葉はおこがましいと思うので、若い選手とともに汗を流して、野球を勉強していきたい。ノックも打つし、打撃投手でも何でもやっていきます」と意気込みを示した。

北海道の野球界は、日本ハム新庄剛志監督(50)の影響で例年にないほどの注目を集めている。阪神、日本ハムで同僚だった坪井監督は「兄さん、またやってるなって感じ。何をやっても驚きはない」と笑顔を見せ、「乗っかかれるところは、どんどん乗っかかっていきたい。日本ハムと練習試合ができるならやってみたいし、ともに北海道を盛り上げていけたら」と話した。

背番号はDeNA時代と同じ「77」に決定。「日本ハム時代は7番でしたし、その流れでベイスターズでは77を用意してもらった。いろんな人に助けてもらったりした思い入れのある番号なので、喜んでくれる人も多いかと思っています」と選んだ理由を説明した。

始動は4月1日を予定。「ビッグボスと同じで、まずは1年契約で頑張ります」と力を込めた。さらに日本ハムファンに向けて「北海道日本ハムファイターズだけでいいの? って。北海道全体を盛り上げるには、いろんな角度からやっていかないとダメだと思うので、独立リーグも注目してください」と呼び掛けた。

 

◆北海道フロンティアリーグ 北海道を活動拠点とするプロ野球独立リーグで21年1月に設立。今年5月から公式戦を開催する予定。石狩レッドフェニックス、士別サムライブレイズ、美唄ブラックダイヤモンズの3チームによって争われる。士別の監督には、中日やDeNAなどで本塁打王や打点王などに輝いたトニー・ブランコ氏、美唄の監督には北照高の監督として春夏通算8度の甲子園出場に導いた河上敬也氏(62)の就任が発表されている。