阪神カイル・ケラー投手(28)が開幕守護神に決まった。最速157キロ右腕は2軍練習試合オリックス戦(京セラドーム大阪)に2番手で登板。危なげなく1回を無安打0封した。

視察した矢野燿大監督(53)が、開幕ストッパーについて「ケラーで行くよ」と明言。8回岩崎、9回ケラーの新方程式で25日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム大阪)に臨むことになった。

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登板予定だったウエスタン・リーグのオリックス戦(杉本商事BS)が降雨中止。急きょ練習試合に変更されたマウンドだったが、抜群の安定感を発揮した。先頭の元は際どいコースを見極められ四球で歩かせたが、落ち着いていた。佐野如は140キロで遊撃正面へのライナーに仕留めると、後藤は代名詞のパワーカーブで二ゴロ。当初の予定は2/3回だったが、球数が14球と少なく延長登板。最後は広沢を2ナッシングから126キロのパワーカーブで3球で空振り三振に斬った。

ケラー 状態は上がっているし、コントロール的な部分でも乱れは少なくなっている。満足しています。

矢野監督も高評価だ。「いろいろ試しながら、明日も投げるみたいやけど。今やれることはしっかりやっていると思う」。本来は23日の2軍戦も含めた連投テストで守護神の合否を決める予定だった。だが、この日の一発回答にほれぼれ。最速は149キロにとどまったがのびしろも確信し、来日3戦0封の内容も含めて前倒しの合格を発表した。

6日に来日し、10日に1軍合流してから2週間足らず。2年連続でセーブ王のスアレスが退団し、最大の懸案事項だった重要ポストを任された。23日はチームとしてウエスタン・リーグ開幕戦となるオリックス戦で初の連投に臨む。右腕も「主なポイントは、連投で強い球が投げられるか」と気合十分。チームの命運を握る新守護神が、ギアを上げる。【三宅ひとみ】