2年連続で開幕投手を務める阪神藤浪晋太郎投手(27)が、矢野監督への恩返しを誓った。この日のミーティングで今季限りで退任する指揮官の思いに共鳴。「勝ってこそ、結果で証明する世界だと思う。今年が矢野さんの集大成。優勝して、いい野球ができたと証明できるようにしたい」と静かに闘志を燃やした。

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自身初の開幕投手を務めた昨年3月26日ヤクルト戦では5回2失点と粘投し、チームに勝利を呼び込んだ。開幕戦の舞台で最終調整を終え、25日ヤクルト戦に向け「想定外のこともたくさんあるでしょうけど、粘り強く投げていけば流れを引き込めると思う。去年日本で一番強かったチームなので、勝てば勢いづく。勝てるようにしっかり投げていきたい」と引き締めた。

母校の後輩にも背中を押された。センバツで大阪桐蔭が接戦の末に鳴門を下し、2回戦進出を決めた。練習前にテレビで試合を途中から見たという藤浪は「うれしいし、刺激にもなる。『粘り強く』といういいものを見せてもらった。見習って、粘り強くできれば」。粘りの投球で流れをたぐり寄せ、チームに開幕白星をもたらす。【古財稜明】

◆阪神藤浪21年開幕戦VTR 3月26日のヤクルト戦(神宮)で初の開幕投手を務めた。1点リードの5回1死満塁で痛恨の暴投で同点に追いつかれた。5回を投げ、5安打2奪三振2失点で勝敗つかず。試合は8回にサンズの1試合2本塁打目となる決勝ソロで勝ち越し、開幕戦を制した。