西武が29年ぶりとなる3試合連続完封で、3連勝をたぐり寄せた。先発高橋が、スコアボードに「0」を刻んだ。初回、楽天西川に先頭四球。二盗を仕掛けられるも、捕手柘植が好送球でアウトとした。8回までに4度先頭を出したが、盗塁阻止に併殺と、守備に助けられながら4安打無失点。高橋は「助けていただいて自分もリズムに乗って投げることができました」と感謝した。

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変革の時代を駆け抜けたユニホームを着て躍動した。96年から01年、6年間着用したビジターユニホームでの「ライオンズ・クラシック」が4年ぶりに開催された。リーグ6連覇を阻まれた翌年、プロ野球史上初めてファン投票によって選ばれたデザインだ。かつて西口文也(現2軍監督)が背負った番号を背負う高橋は「13番を付けるということは簡単なことではない。自分の中でも責任感はありますし、そういう気持ちで捉えています」と、エースの自覚は時代を超え息づいている。

本拠地に屋根が付く大工事、3年ぶりの優勝でリーグ2連覇。その時代でさえ、達成できなかった3試合連続無失点は、93年以来29年ぶり。3連勝で借金1とした辻監督は「まず先発ピッチャーがいけるところまで。中継ぎ頑張ってくれて。そういうつなぎがうまくできている」。“打ち勝つ”スタイルから“守りながら打つ”野球への転換期。西武のニュースタイルが形に表れ始めている。【栗田成芳】

▽山川が復帰後初アーチの5号先制ソロを放ち、これが決勝点となった。4回1死、カウント1-1から楽天早川の143キロ直球をバックスクリーンへ運んだ。右太もも裏肉離れで離脱し、19日に復帰してから3試合目で出た待望の1発。「これ以上ないっていう準備はしているつもりなので。準備の段階で完璧を求めることを、今は大事にしてます」。左翼席に向けて「どすこい」も披露し、チームも場内も鼓舞。復帰後のチームは3連勝だ。

▽西武豊田投手コーチ(先発のスミス、松本、高橋で3試合連続無失点)「光成の負けてられないぞというところを引き出したスミス、松本が相乗効果をもたらしたのかなと思います。素直に喜びたいところですが、シーズンこれからなのでもう1回引き締めて投手陣全員で頑張っていきたいと思います」