オリックスが6投手の計141球リレーで0封勝利を収めた。7回に登板したプロ5年目の本田仁海投手は、球団日本人最速タイの158キロを3度計測するなど、1回無失点でプロ初勝利をマーク。8日楽天戦でプロ初ホールド、15日ロッテ戦でプロ初セーブを記録した若き右腕に、また記念球が増えた。

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大幅な球速アップ-。オリックス本田には不思議でたまらないそうだ。この日は球団日本人最速タイの158キロをマーク。「自分ではわからない。一番、僕が知りたいです。急に球速が上がったんですよ…」。答えは、歯をくいしばった努力にある。

17年ドラフト4位で入団した本田は、プロ1年目の18年9月に右肘手術を受け、一時は育成選手契約となった。背番号は3桁となったが、決して腐らず「ケガしたときも、真剣にトレーニングと向き合えていた。あの期間が、今につながっている」と自信にした。

「ピッチャーなのに、ボールが投げられなかったのがつらかった。でも、プラスに考えた。復帰して思い切りやってやろうと」

ボールを持たない間に「いい感じに投げ方を忘れたんです。手術前は肘を壊すフォームだったので」と生まれ変わった22歳。苦労を知るだけ、強くなれる。【オリックス担当=真柴健】

◆本田仁海(ほんだ・ひとみ)1999年(平11)7月27日、横浜市生まれ。星槎国際湘南では2年春からエースも、甲子園出場なし。17年ドラフト4位でオリックス入団。18年9月に右肘手術を受け、オフに育成契約。19年7月に支配下復帰し、20年11月1日日本ハム戦でプロ初登板。今季5月15日ロッテ戦で初セーブ。今季推定年俸500万円。181センチ、74キロ。右投げ左打ち。

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