すでに優勝を決めている亜大が、青学大に連勝し、完全優勝を達成した。

これが優勝チームの底力か。亜大は先制されても、機動力野球を徹底し、青学大を追い詰め勝利を手にした。

3点先制され迎えた3回表。2死一、二塁から2連打で同点。4回には、8番草部真秀捕手(4年=常総学院)が四球で出塁し、盗塁と犠打で1死三塁とすると、1番藤江亮太内野手(4年=享栄)の左前適時打で勝ち越しに成功。藤江も盗塁を決め、犠打で2死三塁とし、3番天井一輝外野手(3年=広島商)の二塁適時打で追加点を挙げた。7回にも二塁打を犠打で送り、遊ゴロの間に生還。バットを短く持ちコンパクトなスイングで安打を重ね、11安打に2盗塁、5犠打を絡め、確実に得点を重ねた。

チーム力を高めた。生田勉監督(55)は試合前、選手たちに「今季は(6勝を挙げたエース)青山におんぶに抱っこだった。今日は勝っても負けても、自分たちで何とかしなさい」と話し、青山をベンチから外し試合に臨んだ。5投手の小刻みな継投で、リズムを作った。勝ち越し打の藤江は「なんとかバットに当てれば、走者は帰ってきてくれる。そう信じてバットを振りました」と、しぶとく左前に転がした。生田監督は「自分たちの持ち味を出してくれました」と笑顔でたたえた。

リーグタイ6連覇の記録を持つ亜大にとっても完全優勝は2013年秋以来。主将の田中幹也内野手(4年=東海大菅生)は「完全優勝は予想していなかった。チームとして力がついたかな、と思います。これを全日本選手権でも生かして1つ1つ勝ちを重ねていきたい」と意気込んだ。【保坂淑子】