9日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)に先発予定のオリックス増井浩俊投手(37)が、NPB史上初の快挙に向かう。

プロ13年目のベテラン右腕は、ヤクルトから白星を挙げれば、全12球団からの勝利を達成する。すでに「12球団セーブ」は18年にクリアしており、ダブル達成となれば史上初。全12球団からホールドも記録しており、先発、中継ぎ、抑えと3部門で活躍した証明となる。

今季初登板初先発の舞台に「今年初登板になる。それと同時に、なかなかチャンスはないと思っているので、悔いの残らないようにやりたいと思ってます」と強く意気込んだ。

シーズンのヤクルト戦は交流戦しかなく、満を持して年に1度のチャンスに臨むが「今はもう相手がどことかにかかわらず、とにかくいい結果を出して、次につなげないといけない状況。プロに入ってから6月まで1軍で登板がないっていうのはなかった。すごく長くて、不安な時間でした」と必死に居場所をつかむ。

チームは2年連続での交流戦Vも視界に入る。中嶋監督からは「自分で考えて投げろというふうに言われました」と愛のムチも受けた。

ヤクルト打線は「(山田、村上ら)いいバッターが並んでるので、シングルヒットOKぐらいの気持ちで。長打をなるべく出さないように丁寧に投げていきたい」と割り切る。

今月で38歳になる右腕は「このチャンスをしっかり生かして、今シーズン残りにつなげられれば、まだいいシーズンにできる可能性はあると思って、頑張りたい」。偉業達成で、存在感を示す。【真柴健】

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