“喜多方のマー君”が東北を盛り上げる。楽天4位の東農大北海道オホーツク・伊藤茉央投手(21)が、都内の東農大世田谷キャンパスで指名あいさつを受けた。最速148キロ横手投げ右腕は、ラーメンで有名な福島・喜多方市出身。「ラーメンと肩を並べるくらいになりたい」と、全国レベルの知名度を目標に掲げる。大学の先輩でもあるソフトバンク周東、西武ブランドンとの対戦を望み「うまく打ち取りたい」とイメージはばっちりだ。

幼少期から楽天ファンで、特に印象に残っているのは日本一に輝いた13年。胴上げ投手となった田中将の姿は今でも脳裏に焼き付いている。「練習の取り組み方やメンタル面を聞きたい」と対面を待ちわびた。

喜多方高3年の夏は県3回戦敗退ながら、全22イニングを1人で投げ抜いた。大学では1年春からベンチ入りし、5度の優勝に貢献。18日からは明治神宮大会が控える。「全国制覇を目標に掲げてやってきた。最後のチャンスなのでその目標を成し遂げたい」と、大きな勲章を手にプロへと進む。

◆喜多方ラーメン 喜多方市には100店舗以上のラーメン店があり、人口(約4万4000人=同市HPより)あたりの店舗数が日本一。札幌、博多とともに日本3大ラーメンと言われる。水分を多く含んだ約4ミリの太縮れ麺「平打ち熟成多加水麺」と飯豊山の水で作られたスープが特徴的。基本的にはしょうゆベースだが店舗によってさまざま。