日本ハムの連続初球スクイズコンビ「とらたつ」が自慢のバッティングを披露した。3回先頭で伏見寅威捕手(34)が中前打で出塁し、続く水野達稀内野手(24)が決勝の先制4号2ランを放った。前夜は新庄監督の小技による奇策に応えた2人が、一夜明けてフルスイングで先制の2点をたたき出して3位ロッテに連勝。チームは18年9月14日以来、2162日ぶりに貯金を「12」とした。
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新庄監督のトラウマを解消した「とらたつ」が、この日も試合を決めた。口火を切ったのは「とら」こと8番伏見。3回先頭で中前打で出塁すると「たつ」こと9番水野は「バントだと思った」。ただ、サインは出ず。ならば、フルスイングで「行ったろう」。右翼へ先制4号2ランだ。右足首故障から復帰後の初アーチに「寅威さんが自慢のバッティングを見せてくれたので僕も頑張りました」。
14日ロッテ戦は2回無死二、三塁で「とらたつ」が指揮官のリベンジ采配に応えていた。この日と同じく8、9番で並んだ2人が連続で初球スクイズを成功。昨年6月はロッテ相手に失敗した奇策を見事に決めた2人は、前夜のお立ち台で冗談交じりに言っていた。
伏見 自慢のバッティングを見せてやろうと思って打席に入ったけど、初球からまさかのスクイズということで…緊張しました。
水野 寅威さんが自慢のバッティングを見せられなかったので僕が代わりに見せてやろうと思ったけど、僕もスクイズのサインが出て…とても緊張しました。
悔しかった光景を最高の景色に塗り替えてくれた「とらたつ」が、今度はしっかりと打って前夜と同じく2点をもたらした。新庄監督も「2人は昨日、納得いってなかったみたいで…打たせろや、ボケ!みたいな(笑い)。でも、昨日があったから今日の結果。水野君は若い時の赤井英和さんに似てますね。(浪速のロッキー?)はい、先制パンチ」と笑顔。水野は「ビッグマウスにならなくてよかった」とホッとした。
振り返れば、昨年6月の連続スクイズ失敗からチームは勢いを失って最下位に沈んだ。そんな呪縛から、解放された新庄監督らしさ満点の奇策成功から、さらに上昇気流に乗った日本ハム。これで貯金は「12」。過去2年の悔しさも伏線回収しながら、上だけを見て突き進む。【木下大輔】



