阪神岡田彰布監督(66)が逆転Vへ自信を見せた。首位広島と4ゲーム差の3位だが、前回監督時の06年に優勝した中日を終盤、最大9差を2差まで追い込んだ実体験が根拠。昨季はぶっちぎりでセ界を制したが、追う立場の方が「一番勢いに乗る、勢いがつく」とにんまりだ。村上を中10日で28日、火曜日の男だった才木を中8日で29日のDeNA戦に投入するなど、パフォーマンスを最大限に発揮させる“ゆとりローテ作戦”でまくり上げる。
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首位広島との3連戦を2勝1敗で終え、ゲーム差4で優勝争いに踏みとどまった。球団史上最速の9月14日に優勝を果たした昨年とは異なり、今年は「追う立場」が続く。それでも岡田監督には、どこか余裕があった。
「追う側も経験してるからのう。2006年なんか相当追い込んだからな、最後中日を」
第1次監督時代の06年。9月は17勝4敗の好成績で、8月27日に最大9あった首位中日とのゲーム差を9月29日に2まで縮めた。最終的に中日が頂点に立ったが、落合監督が優勝インタビューで「阪神の追い込みというのは…。球史に残る戦いだった」と涙するほど、猛烈な追い込みだった。
「追う方は1つずつ勝っていくことによって、そら勢いついていくしな。1つずつ勝って行く積み重ねで、一番勢いに乗る、勢いがつく感じやもんな」
長年の実体験に基づき、追われるより追う方が有利と分析。残り試合は広島より7少ないが、それも関係ないと意に介さなかった。
「試合数多いから言うて有利でもないし、少ないから言うて不利でもない。こんなん全然分からへんことやからな」
逆転でのリーグ制覇へ、ローテも勝負手編成に切り替えている。右、左、右のジグザグが基本だったが、オスナやサンタナら右打者を警戒した20~22日のヤクルト戦は右3枚を投入。23~25日の広島戦は野間や小園、坂倉ら左の強打者が多い相手に左3枚。ライバルの状況を見極めながら、最善のローテを組んでいる。 27日から戦うDeNAはオースティン、牧、宮崎と右の強打者がずらり。「広島と正反対やもんな」と右3枚をぶつける予定だったが、先陣予定だったビーズリーにアクシデントがあったとみられ、先発を回避。急きょ経験豊富な伊藤将に変えたが、2戦目村上は中10日、3戦目才木は中8日で投入。間隔を空けて最大限のパフォーマンスを発揮させるべく、“ゆとりローテ作戦”を展開する。
「ピッチャーおるからな。もうちょっとしたら、(救援に)先発も入れてもいけるからな」。他球団は中5日など間隔を詰めるケースが多いが、豊富な投手陣を誇る阪神はその真逆をいく。大逆転優勝へ岡田監督、勝算ありだ。【磯綾乃】
◆阪神06年終盤の追い上げ 8月27日の時点で9ゲーム差あった首位中日との差を、9月に入り猛烈に追い上げた。月間17勝4敗、勝率8割1分は20試合以上の月では2リーグ分立後で球団2位の高勝率。安藤が4戦4勝、杉山も3勝0敗など、全17勝中14勝が先発陣についた。打線はスタメン定着した関本が打率3割5分7厘、浜中が3割4分2厘でけん引。9連勝も決めて9月29日に2差まで迫り、23試合で7ゲームも縮める猛追ぶりを見せた。10月の5勝2敗と合わせ、9月以降は22勝6敗、勝率7割8分6厘。最終的に中日に優勝を許したが、3・5差でシーズンを終えた。



