近未来のエースが、CSファーストステージで戦うロッテを相手に、現在地を確かめる。高卒3年目の日本ハム達孝太投手(20)が、3日同戦(ZOZOマリン)で2年ぶりの先発マウンドに立つ。イースタン・リーグで6勝3敗、防御率3・72と成績を残し、レギュラーシーズン最終盤でもらったチャンス。プロ初勝利への欲は封印し、来季以降の飛躍へつなげる登板とする。
◇ ◇ ◇
いい緊張感の中で、2年ぶりの1軍マウンドへ向けた準備を終えた。2日は2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で調整。笑顔も見せながらキャッチボールやダッシュなどを行った。「1年目に上がった時は“とりあえず上げておこうか”って感じだったと思うんですけど、今回は本当に自分の力を試せるチャンスだと思う。今までやってきたことをやるだけ」。ドキドキよりもワクワクしていた。
ルーキーイヤーの22年9月25日楽天戦以来の1軍登板となる。739日前のプロ初先発は、3回1安打無失点で最速は148キロ。当時、新庄監督からは3四球だった制球面と投球テンポを上げるという課題を与えられていた。この2年間は制球面はもちろん、球速は「アベレージで150」を目標として練習に取り組み、最近は「それに近い148、9ぐらい」ときっちり進化した。
テンポアップにも手応えがある。1軍へ合流した9月30日に新庄監督から、お褒めの言葉をもらった。「夏場のベイスターズ戦で(伏見)寅威さんと組んだ試合のピッチングが良かったよと。テンポの部分ですね」。6月23日のイースタン・リーグDeNA戦は伏見の好リードにも応えて8回1安打無失点、わずか92球で四球も1つだけ。指揮官の目にも成長を実感させる投球だった。
しっかり2軍で経験を積み、自力でつかんだチャンスだ。「どれだけ自分のボールが1軍の打者に通用するのか、いろいろ確かめながらやっていきたい。勝てればいいですけど、自分の成長につながるものを手に入れられれば」。目先のプロ初勝利にこだわらないのが、メジャーで活躍するという明確な将来のビジョンを持つ近未来のエース候補。まずは来季の大飛躍へ必要な経験値を1軍マウンドで得る。【木下大輔】



