<阪神7-7ヤクルト>◇21日◇甲子園

 今季限りでの現役引退を表明しているヤクルト藤本敦士内野手(35)が、通算1000試合出場を達成した。

 7回1死二塁で、代打でコールされると、古巣の阪神ファンからも大歓声が起きた。打席では、左翼席のヤクルトファンからだけでなく、右翼席からも阪神所属時代の応援歌が。左翼席、右翼席から「かっとばせ~、ふじもとっ!」の大合唱が起きた。

 結果は中飛だったが、大きな拍手の中、三塁ベンチ前に戻った藤本は全体に深々と頭を下げた。

 7回表終了後には花束が贈呈され、甲子園が祝福の歓声に包まれた。藤本は涙を手でぬぐいながら、ベンチ裏に戻っていった。

 藤本は「(敵地の歓声は)ありがたかったですね。ぐっとくるものがあった。ストライクゾーンに来た球は全部振った。悔いはないです」と、晴れやかな表情で振り返った。