右肘手術の影響で2軍調整中の中日吉見一起投手(26)が20日、開幕投手を諦めない考えを語った。いまだ投球練習を再開していないが、明日22日から始まる第4クールから捕手を座らせて投げる。

 「1%でも可能性があるのなら(開幕投手を)目指すことが当然だと思います。次のクールからブルペンに入ろうと思っています。1回、ブルペンで投げれば課題も見えてくる。思い描いていた通りのことはできていないけど、現状では順調に来ている」。

 キャンプが始まった2月1日のキャッチボールの距離はわずか20メートルだった。徐々に距離を延ばし、球数を増やした。

 ただ、開幕投手となると現状は極めて厳しい。キャンプ中に投球練習を再開しても、その後も投げ込みを重ねて肩を仕上げる必要がある。1軍はすでに実戦もスタート。ライバルとなる先発投手陣は試合で投げ始めている。割って入るのは至難の業だ。

 それでも、吉見は苦しいチーム事情に心を動かされている。開幕投手本命と予想されていたチェンが、左足内転筋の負傷で全治6~8週間の見込み。昨季の左右の両輪が開幕から欠ければ、厳しい戦いを強いられることはわかっている。昨季の開幕投手は、けっして諦めない。【桝井聡】

 [2011年2月21日10時59分

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