ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)の初防衛戦が来年4月に国内で行われる見通しとなった。28日に都内ジムで行われた練習再開会見で、帝拳ジムの浜田剛史代表(56)が「次の試合は来年4月ごろに日本を予定しています」と述べた。先月22日の同級タイトル戦で、不可解判定で5月に敗れたアッサン・エンダム(フランス)との再戦を7回終了TKOで飾った。日本人ミドル級王者は竹原慎二に続き2人目となるが、その竹原は初防衛戦で敗れている。日本では誰も成し遂げていないV1戦に、母国で挑む。

 この日に本格的に再開された練習では、さっそく2時間ほど汗を流した。試合日までまだ時間があるため、「いろいろできる段階」と試行錯誤が許される日々に、伸びしろを探す。王座戴冠後には環境の変化も感じるが、「踊らされることなく、自分自身を保ちたい」と浮かれた素振りはなく、引き締まった表情が印象的だった。

 王者となったが挑戦心は消えない。現在のミドル級に君臨する3団体王者ゴロフキンは、元2階級王者で9月の試合で引き分けたアルバレスと来年5月に再戦のうわさもある。WBAでも正規王者の村田の上に位置するのがスーパー王者のゴロフキン。「勝者は気になるが、自分自身が証明しないといけないことは多い。村田と試合をしたら面白いんじゃないかと言われるようにならないと」と述べた。