秋田・能代市出身で総合格闘技のRIZIN初代フェザー級(66・0キロ以下)王者、斎藤裕(33=パラエストラ小岩)が13日、東京ドームで行われる「RIZIN28」で復帰戦に臨む。朝倉未来(28=トライフォース赤坂)に勝利し、王座獲得した昨年11月以来約7カ月ぶりの試合。ノンタイトル戦になるが、11連勝中と波に乗る強敵ヴガール・ケラモフ(29=アゼルバイジャン)を迎え撃つ。

東京ドームのリングに王者が降臨する。同地開催の総合格闘技大会は17年7カ月ぶり。さらに少年時代、テレビで夢中になった立ち技格闘技のK-1が行われていた舞台に格闘家として立つ。「自分が現役の時にドーム大会に当たると想像してなかったので、感慨深さはもちろんあります」。それでも「選手なので、この試合に勝たないと意味がない。勝負に集中しています」。大会3試合目でベストパフォーマンスを示す。

打撃、寝技どちらの土俵でも準備万全だ。「どういう展開になってもいい。最初から最後まで自分のリズムで攻撃を仕掛けていきたい」。KO勝ちも思い描き、「自分のタイミングで、いい打撃が当たれば、効かせられるし、倒せると思う」と自信をのぞかせる。

いよいよ王者初戦を迎える。「試合に勝つことが優先ですけど、プラスアルファで内容、結果がついてくれば、もっともっと自分に返ってくるものは大きいと思う」。33歳の斎藤が、少年時代に心躍らされた舞台で、心を揺さぶる激闘を繰り広げる。【山田愛斗】