日本選手初の世界ヘビー級王者を目指す但馬ミツロ(27=3150ファイトクラブ)が、プロデビュー戦を1回56秒TKO勝利で飾った。韓国ヘビー級のキム・サンホー(38)と対戦。開始のゴング直後からラッシュをかけ、56秒で仕留めた。

ジムの亀田興毅会長(35)に導かれ、格闘界のレジェンド、アントニオ猪木氏(79)と試合の2日前に対面がかなった。そこで同氏のテーマ曲「炎のファイター 猪木ボンバイエ」を入場曲とすることの許諾を得た。

但馬は「オーラがすごかった。闘魂に火が入りました」。試合後のインタビューでは猪木氏の「迷わずいけよ、行けば分かるさ」の明言も用いた。体重123キロも猪木氏の「1、2、3、ダー」に合わせて、体重を調整したという。

日本選手が未踏の世界へ、段階を踏んでいく。次戦は8月14日に興毅会長がエディオンアリーナ大阪で行う興行で、日本タイトル戦を計画する。対戦相手は、海外から招く方向だ。

興毅会長は「まだ赤ちゃん、ベイビー。まだまだ可能性はある」と秘めた素質に大きな期待を寄せている。但馬は「クルーザー級、ブリージャー級をへても最後はヘビー級と決めている。猪木さんにいい報告がしたい」と意気込んだ。【実藤健一】