K-1ワールドGP福岡大会(日刊スポーツ後援)が11日、福岡国際センターで開催された。フェザー級世界最強決定トーナメント決勝は、同級王者の軍司泰斗(23=K-1ジム総本部チームペガサス)が、斗麗(とうま、19=WIZARD)から1回に3度のダウンを奪ってKO勝ち。ムエタイからK-1初参戦の石井一成(23=ウォー・ワンチャイプロモーション)は3回KOで、地元福岡で記念の初勝利を飾った。

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軍司は、決勝で斗麗の得意な離れ際を狙っていた。序盤は双方とも距離を取ってグローブを合わせていたが、開始2分過ぎに相手が引く瞬間を見逃さない。左フックで1度目のダウンを奪うとそのまま一気のラッシュ。「自分の武器はパンチ。ベルトを持っているのに、4月(斗麗に判定勝ち)のふがいない試合のあと、基本にかえって基礎をやったのが本当によかったと思う」。今までの倒せそうで倒せなかった壁を打ち破って、パワーを身につけた。

この日の初戦だった1回戦は判定勝ち。前日会見では「3戦KOする」と宣言していた。決勝後は「1回戦が本当に悔しかった」としたが、準決勝、決勝は連続で1回KO。「もう日本人はほとんど戦って勝った。強い外国の選手とやらせてください。これからは僕の絶対王者の始まりです」。チャンピオンの新しい伝説が始まる。【片渕浩介】