ボクシングWBC世界バンタム級1位那須川天心(26=帝拳)が世界前哨戦でサウスポー対策とトラウマ克服を目指す。
6月8日、東京・有明コロシアムでWBA世界同級6位ビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国)との同級10回戦に臨むと18日、発表された。世界王者4人を意識し、初の左対決を選択。格闘家時代に倒されたフロイド・メイウェザー(米国)と似た風貌の相手を撃破し、黒歴史も乗り越える。またWBC同級王者中谷潤人(27=M・T)-IBF同級王者西田凌佑(28=六島)の統一戦も組まれた。
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今年11月の世界初挑戦へ、那須川自ら避けては通れないミッションを口にした。転向7戦目で初のサウスポー対決。「対左というのが前哨戦のテーマ。そこをしっかりクリアする」と気持ちを奮い立たせた。バンタム級はWBA王者堤聖也(角海老宝石)が左右スイッチ、WBC王者中谷潤人(M・T)、IBF王者西田凌佑(六島)、WBO王者武居由樹(大橋)の3人は左構えとなる。
「今の世界王者たちはサウスポーが多いので、そこに対しての戦いもあるし、いろいろな見方ができる。自分の中でトラウマもちょっとあるので、そこを克服したい」
拳を交えるサンティリャンは23年6月、石田匠とのWBA同級挑戦者決定戦で来日経験があるWBA6位の世界ランカーだ。18年大みそかにエキシビション戦(非公式戦)で倒された元世界5階級制覇王者メイウェザーと同じく頭をそり上げた風貌でもある。那須川は「スキンヘッドの選手にやられていることがある。恐怖症なんで、そこを。メイウェザー? そうですね。そこのトラウマをしっかりと抜きたい」と強調。11月の世界初挑戦前にすべて乗り越える覚悟を示した。
今年2月、前WBO同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)戦に判定勝利して以来、約4カ月ぶりのリング。現在、世界ランキングでWBA2位、WBC1位、IBF4位、WBO2位と上位に入る。サンティリャン戦は世界への最終関門。那須川は「ここまでしっかりこられた。ここからが勝負。那須川天心の次の試合、今年どうなるのか、本当にたくさん楽しみなことがいっぱいある。しっかりと、のろしをあげたい」と意気込みを示した。左攻略、トラウマ克服という2つテーマを掲げ、那須川が総仕上げのリングに立つ。【藤中栄二】

