今年の相撲界における名言・珍言は何か? 当社が独断で、候補語5つを選定し、11月末から約4日間、日刊スポーツのウェブサイトでアンケートを実施。その結果、以下のようになり、旭天鵬の「ところがぎっちょんちょん」が今年の名言・珍言大賞に決まった。投票いただいた皆さま、ありがとうございました。

1位「ところがぎっちょんちょん」(旭天鵬=現在は大島親方)194票

2位「子供でも分かる」(白鵬)101票

3位「マニフレックスのおかげ」(嘉風)88票

4位「ホゥッ!」(琴勇輝)81票

5位「さらに上を目指して精進します」(照ノ富士)47票

 旭天鵬が、この発言をしたのは名古屋場所千秋楽でのこと。西前頭11枚目で3勝12敗に終わり、十両への陥落は確実になった。千秋楽の取組を終えると、花道で涙ぐむなど引退が有力視されていた。

 すると横綱白鵬が会場内での優勝インタビューで「我々の大先輩が、今場所限りで引退ということで…」と、旭天鵬の去就をフライングで発表してしまった。NHKのアナウンサーから真偽を問われた旭天鵬は「ところがぎっちょんちょんかもしれないよ」と明言を避け、大相撲中継でもこの発言が紹介された。

 「ところがぎっちょんちょん」という言い回しは、現代ではあまり聞くことがない。そんなレアな言葉を、モンゴル出身の旭天鵬が使ったことで、驚いた相撲ファンの間で話題になった。

 後日、大島親方に当時のことを聞くと、あまり覚えていなかった。

「突然、口から出たんだよね。あの数分前には、泣いたりしてたんだよ。だから、頭が混乱していて、突然出たんでしょうね」

 あまり使わない言い回しだが、誰から教わった言葉なのか?

「う~ん…。誰かに教えてもらったのかもしれないけど、覚えてないなぁ…」

 無意識のうちに「ところがぎっちょんちょん」と言ってしまうほど豊富な語彙に驚くばかりだ。

 今回の件をきっかけに「ぎっちょんちょん」の語源を調べてみた。諸説あるが、江戸時代に小唄で「ぎっちょんちょん」と合いの手を入れていたという説が有力。幕末に流行ったビヤボン節が、明治時代に歌詞を替えて「ぎっちょんちょん節」としてヒットした。その後、昭和初期には榎本健一が「東京節」で「ぎっちょんちょん」と歌って流行らせた。これをカバーしたドリフターズは、「ところがぎっちょんちょん」をギャグに昇華させた。旭天鵬の言葉は、これが直接の由来だと思われる。

 旭天鵬は結局、あの発言の翌日に引退を発表した。「ところがぎっちょんちょん」の現役続行とはならなかったが、ファンの心に印象的な言い回しとして残り続けた。【佐々木一郎】

 ◇ ◇ ◇

 以下、アンケートに寄せられたコメントを紹介します。

 「ところがぎっちょんちょん」

 大好きな旭天鵬関が引退してしまうのだろうなと、寂しく大相撲中継を見ていましたが、「ところがぎっちょんちょんかもしれないよ」と聞いて、つい顔がほころんでしまいました。日本語が達者で、明るくてお茶目な旭天鵬関らしさが表れている言葉だなと思ったので選びました。(20代女性)

 テンホーさん大好きだから、すごーしだけでも望みをもたせてくれて嬉しかったです(^^)(30代女性)

 他のコメントは迷言だったり、今年のフレーズにするにはインパクトに欠けるなか、この台詞は今年の大きな出来事にリンクしている上に言葉のパンチも聞いているので、選びました!(30代女性)

 日本人でも知らない人が多いような言葉を知っていて驚きました。さすがレジェンド(^o^)/(30代女性)

 わたしも知らなかった日本語でした。(40代女性)

 深刻になってしまいそうなことを聞かれ、とっさにほっこりするような返しができるのがすごいと思いました。やさしいお人柄が出ましたね。(40代女性)

 ところがぎっちょんちょんなんて、何十年ぶりに聞きました。そんな古い言葉を旭天鵬関が継承していたなんて、びっくりです。(50代女性)

 まったく知らない言い回しだったので、これを旭天鵬から聞いたことのインパクトは大きかった。モンゴル出身者に日本語を教わることになるとは…と思った。(20代女性)

 50年ぶりくらいでこの言葉聞きましたよ!モンゴル出身の力士から聞くなんて、あじゃぱ~ですよ!(60代女性)

 「子供でも分かる」

 自分が生きている時代に昭和の大横綱を超えた大横綱が現れたと、とても誇らしく思った矢先のこの発言は衝撃でした。またこの発言によって、横綱とはどんな存在なのか深く考えさせられました。(20代女性)

 汎用性があるので。(20代女性)

 その後も引き合いに出された発言だから、「珍言」と言う意味で選びました。相撲ファン以外にも話題になったと思うし。(50代女性)

 大横綱の言葉は重みがある。(30代女性)

 横綱の言い方は問題があったかもしれないが、審判は物言いをつけるタイミングも遅い。もっと気を引きしめて、しっかりしてほしいと思う。(20代女性)

 名言・珍言かは置いておいて、今年一番印象に残った言葉だから。(30代女性)

 この言葉が出た以降、白鵬の言動に世間の目が厳しくなったと思う。(30代女性)

 相撲史きっての迷言として語り継がれるべき。(10代女性)

 名言ではなく迷言。(30代男性)

 白鵬関の気持ちはわかるから。(40代女性)

 「マニフレックスのおかげ」

 甲乙つけがたかったのですが、嘉風関は、同時に「相撲の楽しさ」をインタビューでよく語ってらっしゃいました。子供達に興味を持ってもらいたいとも。(50代女性)

 同じ30代として、活躍する30代の姿は元気をもらえます。眠りの大切さも再認識。とても健康的な内容に心惹かれました。(30代女性)

 広告塔に徹している姿がある意味すごいから。力士としての力量や技ではなくマニフレックスなのか、と。(50代女性)

 今年の嘉風旋風は目を見張るものがありました。わたしも10年来のマニフレックス愛好者なので、迷わずこれ!(30代女性)

 嘉風とくればマニフレックス、という図式が始まった証の言葉だから。(30代女性)

 良質な睡眠がもたらす効果を証明して結果を出した事と、私もかなりマニフレックスが欲しいと思ったので。(40代女性)

 マニフレックスという言葉が、嘉風関の活躍と共にかなり刷り込まれた一年だったなという印象です。(20代女性)

 あまりに説得力のある活躍を見せたので。自分でもマニフレックスを試してみたい、という欲求にかられた人は少なからずいると思う。かくいう私もその一人。(40代女性)

 嘉風関が毎場所マニフレックスについて触れるせいか、自分も買おうかと真剣に検討しちゃっているので。(30代女性)

 「ホゥッ!」

 一言で会場を沸かせるエネルギーに満ちた名言だと思います。横綱からの指摘があっても、続ける信念も評価したい。(30代女性)

 力士に個性、いいと思います。(30代女性)

 パワハラにも負けず信念を貫く姿に共感します。(30代男性)

 犬じゃないんだから。と言われながらも言い続けたのはすごい。(20代女性)

 ブレない男のルーティン。周りの雑音に負けるな。(70代男性)

 これからも続けて欲しいです!(20代女性)

 「さらに上を目指して精進します」

 この人ならほんとにやってくれるかもしれない…!と横綱昇進を信じられた大関誕生は久しぶりだったので。師匠に倣ったシンプルな口上も素敵でした。(20代女性)

 照ノ富士らしい(40代男性)

 他の言葉よりも前向きな言葉だから。照ノ富士にとって節目の時の言葉で、相撲の歴史の中でも後々まで語られるであろうと思うから。(30代女性)

 聞いた瞬間にぞくっと鳥肌が立ったから。しかも夢物語ではなく、現実に起こり得る可能性大だから。(30代女性)

 すでに横綱を視野に入れているという、大物感あふれる照ノ富士らしい口上だと思います。(40代男性)

 その他のご意見

 北の富士さんの解説中のびっくりぽんが一番だと思いますけど(40代女性)

 この五択しかないのはなぜ?九州場所千秋楽の協会ご挨拶を選択肢に加えてほしい。(30代女性)

 私的にはガガ丸が金星を取ったときの「朝起きたら神様から日本語のメールが来て」が1番ですが!近いところでは、日馬富士の「俺、優勝だよね?」も味わい深くて好きです!(60代女性)

 安美錦が白鵬戦の後に言ってた、あっちが安美こっちが錦みたいなこと言ってたのが…ちなみに私の今年のベストバイト!(40代女性)

 5月場所で、白鵬が豪栄道に敗れるも茫然としていた際に、NHK総合での解説の北の富士さんが「子供でも分かる」と白鵬を皮肉ったとき、スカッとしました。白鵬の珍言ですが、北の富士さんの名言にもなったと思います。(20代女性)

 関係ないが臥牙丸関の金星インタビュー(全文)にも何か賞を送ってほしい。(20代女性)