序ノ口は日大出身で西15枚目の尊富士(たけるふじ、23=伊勢ケ浜)がただ1人の7戦全勝で優勝を飾った。

「もうちょっと相撲をとりたかった」の言葉通り、日大出身でアマ相撲で培った実力は序ノ口では歴然。この日の7番相撲も1敗で追う東筆頭の小山桜(式秀)をもろ差しから一気の出足で寄り切った。

「(序ノ口優勝は)率直にうれしいのと安心した気持ち。まだ(番付的に)下の段階で自分は上を目標にしているので。各段優勝していかないといけない」と高い意識を口にした。

今場所休場の横綱照ノ富士から福岡入りする際に「優勝してこい」と送り出されたという。「言葉をいただけたので横綱には『優勝しました』と報告したいです」。両膝の大けがや内臓疾患などで大関から序二段まで落ちながら、再び角界の頂点まで駆け上がった照ノ富士は最大の目標。「自分もできないことはないと思えるようになった。早く関取になって今以上ににぎやかな伊勢ケ浜部屋にしたい」と目標を掲げた。