大関経験者で大けがから復帰した、西三段目21枚目の朝乃山(31=高砂)が、初日の一番相撲に続く2連勝を飾った。立ち合いすぐに差すと、川村(23=鳴戸)に何もさせずに寄り切った。それでも「押し切れないし、上体が高い。もっと内容を良くしていきたい」と、納得はしていない様子だった。

東前頭12枚目だった昨年7月の名古屋場所4日目一山本戦で、左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの重傷を負った。直前の昨年夏場所も、反対の右膝を痛めて全休しており、先場所まで5場所連続で休場。それだけに「しこ名を呼び上げられた時に声援が聞こえてうれしかった」と、復帰2番目でも変わらず、本土俵の雰囲気をかみしめていた。

復帰戦を白星で飾った初日は、部屋に戻って師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)に「おかえり」と声を懸けられた。知人らからは「おめでとう」と、復帰を喜ぶメールが多数届いたという。そんな声が「やっぱり、うれしかった」と、力をもらって、この日の土俵を迎えていた。

支度部屋では「よりいっそう、準備運動をしている。早く来るのは苦じゃない」と、入念に汗をかいて臨んだ。部屋での朝稽古も、早い時間から汗をかき、砂まみれになって、部屋頭の前頭朝紅龍が稽古場に来るのと、ほぼ同じぐらいのタイミングで稽古場を後にし、本場所の取組に備えている。「まだまだ若い子たちには負けられない」。一回りほど年齢が下の力士との対戦も出てくる見通しだが、大関経験者の意地をのぞかせていた。