46年ぶりの「トリプル昇進」が実現間近だ。いずれも高砂部屋の幕下、西筆頭朝乃山(31)、東2枚目石崎(24)、東3枚目朝白龍(26)がそろって快勝。大関経験者朝乃山は、3勝2敗で勝ち越しに王手をかけた。新十両を目指す石崎は4勝目で勝ち越しを決め、朝白龍は5連勝で幕下優勝に近づいた。朝乃山があと1勝で、3人とも十両昇進の権利を得る。同部屋から3人同時の十両昇進となれば、79年秋場所で琴の龍と琴千歳が新十両、琴立山が再十両に昇進の佐渡ケ嶽部屋以来。前頭朝紅龍1人から、関取4倍増は目前だ。

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高砂部屋の幕下上位3人衆が、相次いで快勝した。十両土俵入り直後、先陣を切って朝白龍が登場。上戸との全勝対決を危なげなく寄り切った。上戸には7日目に、石崎が三番相撲で敗れており“敵討ち”の格好となった。その2番後には石崎が、西ノ龍の圧力にも負けずに押し出し。先場所まで3場所連続で、勝てば新十両に昇進していた、七番相撲で敗れた悔しさをぶつけた。石崎は「3人で上がれたら理想」と、直後の朝乃山の取組をモニターで食い入るように見つめた。

幕下上位トリオの最後に登場した朝乃山は、今場所一の好内容だった。立ち合いで右を差すと、一気に走って寄り切り。「負けたことを引きずらないことが大事と思っていた」。2日目の二番相撲、7日目の三番相撲で敗れても、連敗はしない。十両下位や他の幕下上位力士の成績次第だが、46年ぶりに同部屋から3人同時トリプル十両昇進へ、あとは朝乃山が勝ち越せば実現可能な状況となった。

昨年名古屋場所4日目、幕内だった朝乃山が左膝に大けがを負った。それでもリハビリに耐え、今場所前も誰よりも稽古する姿に、朝白龍は「けがしていない自分こそやらないと」と話すなど、新十両を目指す2人が刺激を受けないわけがなかった。朝乃山に引っ張られる形で、トリプル昇進は目の前だ。【高田文太】