AKB48本田仁美(20)がこのほど、テレビ東京の初主演ドラマ「北欧こじらせ日記」(10月4日開始、火曜深夜0時30分)取材会に出席し、初主演への思いを語り、夢を追って挑戦することの大切さを説いた。【大友陽平】

   ◇   ◇   ◇   

14年にAKBに加入して、9年目。今年ドラマデビューし、2作目にして、初めて主演を務める。

本田 ずっと以前からお芝居に興味や関心はあったんですけど、恥ずかしさもあったり、「自分にできるのかな?」と自信もなかったので、表では言えていませんでしたが、今回主演という大役をいただけてうれしかったです。家族にもすぐに報告したら、喜んでくれました。(IZ*ONEとして)韓国での活動に挑戦して、親にも迷惑をかけていた部分もあったので、主演の話をいただいた時に、少しでも喜ぶ顔が見られて、少しは恩返しできたのかなと思います。

「週末北欧部chika」による話題の同名エッセーが原案のライフスタイルドラマ。本田は、北欧好きで東京の旅行代理店で働きながら、フィンランド移住を志す大鳥縞子役を演じる。役作りで約3年ぶりに黒髪にもした。

本田 周囲の人には、黒髪になった瞬間に「サプライズ!」という感じでした。毎朝起きて鏡を見ると自分じゃないみたいで、「そういえば私は黒髪で生まれてきたんだ」と思い出しました(笑い)。周囲の方々も「似合ってるね」って言ってくださったので、安心しました。より落ち着いて見えるのかな? とは思います。

撮影では、フィンランド語も学んで臨んだという。

本田 出演者の皆さんと一緒に学びました。発音が日本語のカタカナそのままが多かったり、頭の文字にアクセントをつけて読むと教えてもらって、そういう特徴があるんだなと。「モイ!」というあいさつがあるんですけど、現場ではずっと「モイ!」とコミュニケーションを取り合っていました。

自身も、18年から昨年4月まで、IZ*ONEの一員として海外で活動した。今回演じた縞子とも、共通点が多かったという。

本田 縞子も、好きなものに対しての熱量はものすごいです。私は食べることが好きで、食べ物の話をしているだけでテンション上がったり、韓国で活動していたのも、歌とダンスが好きで、好きなことのためならと挑戦したので、共通する部分は多かったのかなと思います。何歳になっても挑戦することは大切だし、楽しいことだと伝えていきたいです。

「夢を追う」ことについては、自身も信念を持ってやってきた。

本田 いろいろなお仕事をやらせていただいて、毎回考え込んでしまうのでネガティブになることもありますが、今までの自分を振り返ると、結果的にはコツコツと頑張っていけば結果につながると身をもって感じることができたので、今落ち込んでいないで、先の長い未来を見据えて頑張ろうと、好きな音楽を聞いたり、1回涙を流したり、好きなものを食べてまた頑張ろうと思いますし、ファンの皆さんに温かいメッセージをいただいて頑張れています。いろいろなことに挑戦するにあたって、失敗しても無駄にはならないし、その過程が身に付いていくと思うので、何事も経験だと思ってやっています。

初のドラマ出演で、多くの発見もあった。

本田 同じシーンを何度も違う角度から撮影するとは知らなかったんです。1回1回セットを移動したり大掛かりで、ドラマって、こんなに大変な作業をしているんだとビックリしました。毎回同じ演技をするのはなかなかできないので、難しいなと思いました。せりふを覚えるのは、思っていたより大変ではなくて、自分ではどう表現するかな? とお風呂に入りながら覚えていました。自分じゃない自分を演じられるのは楽しいことだと思います。

初主演作を通じて、演技への欲も、よりわいてきた。

本田 AKB48としての活動で、歌やダンスはもちろん、今回のように演技も挑戦したいと改めて思いましたし、ジャンル問わず、モデル、バラエティー、CMとたくさんのお仕事をしたいです! (卒業生の)川栄李奈さんも大活躍されていますが、私もいつか川栄さんのようにいろいろな役で、どんな役にもなじんでいけるような演技力を養っていければと思います。私が富士額なので、着物を着た「THE・日本!」みたいな、和風な役もできたらいいねと、母からもずっと言われていたので、いつか大河ドラマとかにも挑戦できたら、自分の違った姿をお見せできるのかなと思います。

 

○…本田自身が、今“こじらせてる”くらい好きなのは、ベーグルとチーズだという。「本当に食べ物が好きなんです(笑い)。和食が好きなんですけど、デザートは洋菓子好きで…。欧州はまだ行ったことがないので、北欧とか、パンやチーズがおいしいところに行きたいです!」。