阿部サダヲ(45)岡田将生(26)寺島しのぶ(43)がボーイズラブを描いた舞台「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」(7月7~31日、東京・渋谷シアターコクーン)で競演することが16日、分かった。松尾スズキ(53)の作・演出で、岡田は美しいゴーゴーボーイ、阿部は彼を愛する作家、寺島はその妻を演じる。

 松尾の新作舞台は、社会派ボーイズラブ道中譚(たん)となる。阿部ふんする作家永野が非合法で少年売春が行われる国に行く。そこで出会ったゴーゴーボーイのトーイ(岡田)の美しさにひかれ、彼の逃亡を助けて、国の紛争に巻き込まれる。元女優の永野の妻ミツコ(寺島)は元マネジャーのオカザキ(岡田の2役)と浮気しているが、行方不明になった夫を捜索するため現地に入り、夫を追いかける。

 松尾は「美しい男性たちが目の前で戯れる、というビジョンが頭の片隅に時々、浮かぶ」と構想のきっかけを説明し、「夫婦の物語を軸に、『夢』とか『愛』とか『天国』とはについて、ひんしゅくを買いそうな角度から責めて責めて、あえぎ声が出るほど責めてみたい」。阿部も「なんか怖いです、怪しいです。エロそうです。ということは絶対面白いはず」と話し、共演の岡田について「かわいいです」と即答した。

 3度目の舞台で松尾作品初挑戦、2役に挑む岡田は「ゴーゴーボーイの危険な美しさを持つトーイ、元マネジャーの2役を魅力的な役になるよう愛情を込めて演じたい。阿部さんについていきます」と意欲をみせ、寺島も「松尾さんと真新しい道に足を踏み入れることは、ゴーゴーヘブンといった感じです」。松尾は少年たちの運命を握るゲイのデザイナー役を演じ、吹越満、岩井秀人らが共演する。演技派がそろう、過激な舞台となりそうだ。