TOHOシネマズは31日、東京・有楽町の「TOHOシネマズ 日劇」を来年2月上旬に閉館すると発表した。「日劇」という名称は、1933年に映画とレビューの「日本劇場」がオープンして以来、約84年にわたって銀幕ファンらに親しまれてきたが、消えることになった。

 日本劇場は50年代末から、ロカビリーブームに乗って故平尾昌晃さんらが活躍した「ウエスタンカーニバル」が開かれたことなどで知られる。

 同社によると、84年に3つの映画館として生まれ変わり、その後は「日劇」の2文字は残して名称を変えながら、多くの作品を上映してきた。閉館後は、東京・日比谷に来年開業する「TOHOシネマズ 日比谷」が営業を受け継ぐ。

 同社マーケティング室は「長らくご愛顧いただいた名称で、残念と思うファンの方もいるかもしれない。ただ有楽町とは目と鼻の先にある日比谷の映画街に役割が移ります」と話している。