【イタリア(ベネチア)5日】福山雅治(48)が、ベネチア映画祭コンペティション部門に出品された主演映画「三度目の殺人」(是枝裕和監督、9日公開)の公式上映前、レッドカーペットに登場した。

 「福山さーん!」という大きな歓声を浴びながら、劇場前の階段では共演の広瀬すず(19)の手を取ってエスコート。役所広司(61)是枝裕和監督と4人でにこやかに歩いた。会場前に詰めかけたファンのもとへ近づくと、じっくりと会話を楽しんだ。何度も手を振って声援に応え、約10分間のレッドカーペットを満喫して、上映劇場に入場した。

 13年に是枝監督作品に初めて出演した「そして父になる」でカンヌ映画祭に参加した。レッドカーペットも踏みしめ、公式上映で総立ちの拍手を浴びると、男泣きした。それから4年。カンヌよりも古い歴史を持つベネチア映画祭への参加も実現させた。

 公式上映前の会見では、是枝監督作品の撮影現場について、海外の記者から質問された。「僕自身、是枝監督のファン。是枝監督の映画作りの現場は、すごく手作り感がある。原案、脚本、監督、編集、全ての行程を、俳優として参加しながら一番近くで見られるのは、この上ないぜいたくな経験」と、2度目となった是枝監督とのタッグの貴重さを語った。さらに「僕は、音楽をやる時は、シンガー・ソングライターというスタイルで、作詞、作曲、演奏をしています」と説明した上で「自分の活動や表現にフィードバックできるものがたくさんある現場です」と、音楽活動にも俳優業が生きていると語った。

 主要賞を発表する授賞式は現地時間9日夜(日本時間10日)に行われる。