渡哲也(75)吉永小百合(72)が9月30日、都内スタジオで、宝酒造「上撰松竹梅」のCM撮影を行った。渡は15年6月に急性心筋梗塞で手術を行い、持病の呼吸器疾患もある。報道陣の前に公に登場するのは同11月のCM撮影以来約2年ぶり。吉永とは大人のラブストーリーでの映画共演を約束し、元気な様子を見せた。
渡は質問に1つずつ丁寧に答えた。現在週3回、理学療法士の指導で、ストレッチや自転車こぎ、スクワットなどのリハビリをしている。手術後に使用していた車いすはほとんど使っておらず、散歩もしているという。体重にも変化がないと言う通り、肌の色つやも良く、スタジオを訪れた舘ひろしも安心していた。
吉永とは去年8月、宝酒造CM撮影で共演して以来の再会。吉永が「去年よりずっとお元気そうでとてもうれしい」と言うと、渡も「気心が知れている。僕がやるお芝居を何でも受けてくださってやりやすい」とリラックスしていた。2人は66年公開の映画「愛と死の記録」で初共演。00年「長崎ぶらぶら節」や、宝酒造のCMも98~00年に共演、昨年は16年ぶりの共演が話題になった。
映画での再共演について、渡は「元気になったら最後の1本は吉永さんとご一緒したい」。吉永が「完全復帰なさってぜひ、大人の恋物語を。『黄昏』のような人生を重ねた人の映画を」と米映画の名作を挙げると、渡が「大ラブシーンのあるものを」とちゃめっ気たっぷりに応じた。また、吉永に「シャイでチャーミング」と言われた渡が「わあ、どうしましょう」と照れたり、渡が吉永に「20代の時もすてきでしたが、今も年相応にすてき。ご自分に厳しいんですね。どうしてそんなに頑張るの?」と優しく声を掛けるなど、2人のラブストーリーが見たくなる雰囲気だった。
渡は、石原裕次郎さんが17年間出演していた宝酒造のCMを引き継ぎ30年目。この日2作品撮影し、計106作品になった。渡は「もうぼちぼち…という話はしているんですが、頑張ってくださいと言っていただいてますので頑張らねば」と前向きだった。新CMは12月25日から放送。【小林千穂】
<最近の渡哲也>
▼15年6月10日 急性心筋梗塞で手術、入院。7月の裕次郎さんの法要で明らかに。
▼同11月10日 宝酒造のCM撮影で仕事復帰。
▼16年3月下旬 BSイレブン「大都会」シリーズ放送を前に、映像インタビュー収録。
▼同8月24日 吉永小百合と宝酒造CM撮影。
▼17年3月17日 弟で俳優渡瀬恒彦さんの葬儀参列。
▼同6月7日 NHKBSプレミアムの特別番組「日本人が最も愛した男・石原裕次郎」で、舘ひろし、神田正輝と鼎談(ていだん)。
▼同8月上旬 小樽市の石原裕次郎記念館の閉館に合わせ、映像メッセージを収録。
▼同9月 宝酒造ポスター、CM撮影。