「ひふみん」こと、将棋棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(77)を3日、初めて取材しました。

 日刊スポーツ本紙のお悩み相談「お悩み解決!ひふみんの金言」でもおなじみのひふみんですが、都内で行われた日めくりカレンダー「よろこんでいきる まいにちひふみん」発売記念イベントにお邪魔しました。

 いまやテレビで見ない日はないくらい、飛ぶ鳥を落とす勢いですが、この日は、カレンダーでも着用している淡い赤色のジャケットとパンツに、黄金色のちょうネクタイ姿で登場。その姿がなんとも愛くるしく、報道陣の雰囲気も一気に和やかになりました。まるで、見るだけで元気を与えてくれるアイドルのようでした。

 受け答えも、記者やリポーターの質問に対して、脱線している? と感じさせるくらいとにかく話してくれます。一見質問に答えていないように感じることもあるのですが、よくよく聞くと、実はその背景から丁寧に説明してくれていることに気が付きます。さすが、幾度となく何手、何十手先を読んで勝負に挑んできた百戦錬磨の棋士だと感じさせてくれます。愛くるしさに、時折のぞく勝負師の顔。そんなギャップが受けているのだと実感しました。

 日めくりカレンダーの中で、ひふみんが挙げたお気に入りの一言は「人生で一番幸せな瞬間は、これからやってくる!」。77歳で現役引退し、タレントとして多忙な日々を送りながら、女子大の客員教授まで務めるひふみんの言葉は、とても説得力があり、そして勉強になります。