米国時間の26日、性的暴行裁判で有罪判決を受けた米大御所コメディアンのビル・コスビー被告(80)だが、一夜明けた27日、コスビー被告の広報が、断固として無実を主張した。

 再審の結果、有罪となったコスビー被告の広報アンドリュー・ワイアット氏は、米ABCテレビの朝の番組「グッドモーニング・アメリカ」で、コスビー被告は判決後も非常に元気でやっているとコメントした上で、「有罪判決を受けても、彼は無実を確信しており、今後もそう主張し続ける」と語った。

 さらに、「彼は何も悪いことはしていないので、無実の男として生きて行く。これらは10年も前のことに関する申し立てであり、告発者たちに証拠はない。陪審員たちは過ちを犯した」と語った。

 コスビー被告はこれまで、計50人以上の女性たちから性的暴行の告発を受けていた。しかし、そのほとんどは時効が成立しており、今回の裁判では2004年、テンプル大学元職員のアンドレア・コスタンドさんに薬を飲ませ、性的暴行を行った事件について有罪判決が下った。

 最高で禁固30年の刑、つまりコスビー被告にとって終身刑を言い渡されたことになるが、被告の弁護士は判決後、上訴する予定であると語っている。(ニューヨーク=鹿目直子)