演歌歌手中沢卓也(22)が12日、東京・浅草でファンクラブイベント「浅草たくや祭り2018」を開催した。曲披露はもちろん、ハグなど密なファンサービスで、150人の参加者を喜ばせた。イベント前の囲み取材では「キャンペーンではできない触れ合いで、夏の思い出を作ってもらえれば」。わたあめを食べさせてあげるサービスもあり、「僕の初『あ~ん』ですね。イメージトレーニングはしてきました。どれくらいじらそうかなと。間合いとかも重要ですから」と笑った。

 会場内には射的やくじなど、テキ屋のブースも設けられ、さながら夏祭りムードだった。中沢が情緒ある浴衣姿で、人力車に乗って姿を現すと、ファンから「待ってました!」「たくや~!」と声援が飛んだ。夏の思い出を聞かれると、中沢は「地元の長岡は花火が一大イベントです。7月20日くらいから街がお祭りムードになっていって、スーパーとかで(北島三郎の)『長岡甚句』が流れ始めると、『お祭りが始まるな』って思います」と懐かしそうに振り返った。

 高校時代には、花火大会でダブルデートをした甘酸っぱい思い出もあるという。「(もう1組の)彼氏と彼女が、バイトか仕事で場所取りができなくて、僕たちのスペースに割り込んできた(苦笑い)」。それでも「いつか中沢卓也も、歌に合わせて花火を上げてもらいたい」と、故郷凱旋(がいせん)を誓った。

 中沢がデビューした昨年、実はストリートけん玉の名手でもある兄知也さん(29)が大みそかのNHK紅白歌合戦に「出場」したという。といっても、三山ひろしの曲披露の際、けん玉のギネス記録挑戦の企画に参加したもの。兄から直接聞いていなかった中沢は、兄のフェイスブックの投稿で知ったといい、「『祝・紅白』って書いてあるから、友達が出るのかと思ったら、お前が出るんかいと。まさか兄に越されるとは…」と悔しがった。

 新曲「冬の蝶」は、夏発売にもかかわらず冬を歌っている。「兄に追いつけ追い越せじゃないけど、(曲に)『冬』という言葉が付いてるんで、年末にどこかのステージで歌えたら。紅白を狙って、頑張っていければと思う」と発奮していた。

 地元長岡市の中越高が、開催中の全国高校野球選手権に出場したが、1回戦で慶応にサヨナラ負けした。母や同校出身の弟と試合を観戦していた中沢は「勝てた気がしたなあ…」と残念そう。「地元(の高校)をみんなで応援しようという気持ちがいいし、僕も新潟でキャンペーンやコンサートをすると新潟の方の応援が熱いんです。新潟の盛り上がりを東京に引っ張ってきたい。僕は音楽を歌わせてもらっているので、歌でもっともっと新潟を盛り上げていきたい」と話した。