シンガー・ソングライター小田和正(71)が10月31日、横浜アリーナで全国アリーナツアー最終公演を行った。代表曲「ラブ・ストーリーは突然に」、最新曲の「会いに行く」に加え、ハロウィーンにちなみ、ピーター、ポール&マリーの「ア・ソーリン」を披露するなど、1万2000人を魅了した。

約1年半ぶりで、昨年古希を迎えてからは初となった今回のツアーは、5月4日のグランメッセ熊本公演を皮切りに、お盆の時期を除いて、中4~5日のペースで公演を21カ所で行った。その中で、6月に開催予定だった大阪城ホール公演は、直前に発生した大阪北部地震の影響で延期(来年1月8~9日に同所)したほか、各地で大型台風の接近なども相次ぎ、ギリギリまで開催するかの決断を迫られる心労も重なった。

関係者によると、のどの調子が優れない時期もあったというが、公演前に腹筋し、バンドメンバーとラジオ体操をしてから臨む新たなルーティーンも加え、乗り越えてきた。小田は「最後まで完走できるか? と思ったことはこれまでなかったけど、この日を迎えることができました」。

来年1月の振替公演に加え、来春にはアリーナクラスでの追加公演開催も決まった。この日も3時間超で31曲。何度も全長185メートルの花道を走った。「精進して努力を重ねていきます。また会おうぜ!」。71歳。まだまだ走り続ける。【大友陽平】